★宮里優作、元賞金王の貫禄V 「第2の故郷」浪速で魅せた サンケイスポーツ近畿オープン選手権
2024/10/26 05:00
サンケイスポーツ近畿オープン選手権第1日(24日、大阪・アートレイクゴルフ倶楽部、7122ヤード、パー72)3位で出た2017年賞金王の宮里優作(44)=大和ハウス工業=が5バーディー、1ボギーの68で回り、通算10アンダーで逆転し、大会初優勝を果たした。中尾夢彩(むあ、17)=滝川第二高2年=が通算1アンダーで21位に入り、大会史上初めて女子でのベストアマを獲得した。
元賞金王が、秋の大阪で貫禄を示した。2年連続出場の宮里優作が逆転で大会初制覇。待ち望んでいた〝優勝〟の2文字を手にし、笑みがこぼれた。
「優勝は久しぶり。やっぱりうれしいですね。勝ち癖をつけることは大事なので、この大会で勝てたことは大きい」
首位と1打差で出た最終日。2番(パー4)でボギーが先行したが、百戦錬磨の44歳は動じなかった。4、6、7、9番でバーディーを奪い首位に並んで折り返すと、14番(パー5)でもスコアを伸ばして後続を突き放した。
故郷の沖縄を離れ、ツアー通算1勝の兄・聖志(47)と同じ大阪桐蔭高へ進学。青春の3年間を過ごした大阪を「第2の故郷」と称する。思い入れのある地で頂点に立ち、「こっちでお世話になった方に、少しでもいい報告をしたかった。優勝できてよかった」と喜びに浸った。
今年1月に左膝半月板を負傷。3月末のツアー開幕戦に間に合わず、本格的な練習再開は6月からと大きく出遅れた。今季は出場18試合でトップ10が2度。毎日マッサージと30分以上のリハビリを地道に続けながら奮闘し、賞金ランキングは来季シード圏内の47位につけている。
最後にツアーで優勝したのは、賞金王に輝いた2017年の「日本シリーズJT杯」。以降、ツアー外競技での優勝はあるが、「7年ぶりの優勝と言っても過言じゃないですね。この勝利がいい形で残りのシーズンにつながってくれたら」。思い出の地でつかんだ1勝をきっかけに、復活への道を步む。(鈴木和希)
■宮里 優作(みやざと・ゆうさく) 1980(昭和55)年6月19日生まれ、44歳。沖縄県出身。3歳からゴルフを始める。大阪桐蔭高から東北福祉大に進み、2001年「日本アマ」優勝、00年から「日本学生」3連覇など多くのタイトルを獲得。02年にプロ転向し、ツアー1年目の03年に賞金ランキング54位で初シード。13年「日本シリーズJT杯」で初優勝。4勝を挙げた17年に賞金王に輝く。ツアー通算7勝。170センチ、70キロ。
★17歳・中尾夢彩、大会初の女子ベストアマ 笑顔の通算1アンダーで21位 サンケイスポーツ近畿オープン選手権
2024/10/26 05:00
サンケイスポーツ近畿オープン選手権最終日(25日、大阪・アートレイクゴルフ倶楽部、7122ヤード、パー72)3位で出た2017年賞金王の宮里優作(44)=大和ハウス工業=が5バーディー、1ボギーの68で回り、通算10アンダーで逆転し、大会初優勝を果たした。中尾夢彩(むあ、17)=滝川第二高2年=が通算1アンダーで21位に入り、大会史上初めて女子でのベストアマを獲得した。
男子プロに交じって堂々と戦った。6416ヤードの白ティーから回った中尾は通算1アンダーの21位。第31回を迎えた「近畿オープン」で初めて女子としてベストアマを獲得し、「パットが入ってくれた。うれしいです」と満面の笑みを浮かべた。
今年7月の「エビアン選手権」で海外メジャー初制覇した古江彩佳(24)や、今季ツアー初優勝を果たした安田祐香(23)らを輩出している兵庫・滝川第二高2年の17歳。この日は男子プロ3人と同組だったが、臆することなく淡々とプレーし、3バーディー、3ボギーの72にまとめた。
憧れの女子プロはツアー通算3勝の吉田優利(24)。「スイングがめっちゃ好き」と、スイング動画を繰り返し見て参考にしながら練習を続けている。今後の目標は来年のプロテスト合格。「プロになって、常に上位で戦える選手になりたい」と力強く話した。
■中尾 夢彩(なかお・むあ) 2007(平成19)年10月22日生まれ、17歳。兵庫・加古川市出身。父の影響で6歳でゴルフを始める。氷丘中から滝川第二高。得意クラブはドライバー。153センチ。